便利なのに日本語化されていない、そんな海外のプラグインを見つけた時の翻訳方法をざっとまとめてみました。
1. 翻訳対象のプラグインを Eclipse にインポートする。
プラグインのソースコードまたはリリースされたアーカイブファイル(.jar)をEclipse プロジェクトとしてインポートします。
前者の場合は「インポート→一般→既存プロジェクトをワークスペースへ」。
後者の場合は「インポート→プラグイン開発→プラグインおよびフラグメント」です。
2. 翻訳対象プラグインのパッケージディレクトリ内から *.properties ファイルを検索する。
まずは置き換え対象の外部化文字列の設定ファイルを探します。org/example/foo/messages.properties などです。ファイル名は異なっている可能性がありますが、実行時のメッセージなどがそのまま(ASCII)テキストで入っているため、開いてみれば一目瞭然のはずです。
3. Eclipse でフラグメントプラグイン(プラグイン開発->フラグメント・プロジェクト)としてプロジェクトを新規作成する
日本語化プラグインを作成します。
プロジェクト名は、慣習として翻訳対象のプラグイン名に .nl_ja (“.nl_” + 言語をあらわす2文字)をつけたものにします。
例:
翻訳対象のプラグインの名: org.junit4.source
日本語化プラグインのプロジェクト名: org.junit4.source.nl_ja
次のページでホスト・プラグインのプラグインIDを求められるので、プラグインIDに翻訳対象のプラグイン名を指定し、終了ボタンを押します(先の例なら org.junit4.source)。
5. 文字列を外部化したファイルを翻訳対象プラグインからコピーする
(2)で探し出したファイルを日本語化プラグインプロジェクトにコピーします。
ここでコピー先パッケージ構成は元と同じ場所で、ファイル名に _ja をつけます。
例:
コピー元:
org.example プロジェクト内パッケージディレクトリの org/example/foo/messages.properties
コピー先:
org.example.nl_ja プロジェクト内パッケージディレクトリの org/example/foo/messages_ja.properties
6. *_ja.properties を編集してメッセージを日本語化します。
プロパティエディタプラグインなどを利用していない場合は編集後に native2ascii で ASCII 文字に変換する必要があります。
7.プロジェクトをフラグメントとしてリリースする。
ワークスペースでプロジェクトを右クリック→エクスポートを選び、エクスポート画面から「プラグイン開発→デプロイ可能なプラグインおよびフラグメント」を選びます。
あて先には eclipse のルートディレクトリ、または適当な保存先ディレクトリを選び次へ、を押すと、あて先に選んだディレクトリの plugins 以下に、プラグイン(フラグメント)として利用可能な .jar ファイルが作成されます。
8. 使ってみる
作成した日本語化プラグイン(org.example.nl_ja_1.0.0.jar など) を翻訳元のプラグインと一緒に plugins ディレクトリに入れて、Eclipse を動かして実行してみましょう。
以上です。
うまくできたらぜひ本家プラグインの提供元にコミット&ネット公開してくださいね。