named.conf 全体設定、zone の項目でゾーン(ドメイン、逆引き時の IP アドレス)を定義し、実際の DNS レコードについては、ゾーンごとにゾーンファイルに記述していく。
named.conf:
options {
directory “/etc/named”;
// 任意のディレクトリ名。ここで設定したものが、
// ゾーンファイルなど設定ファイルのルートディレクトリになる。
};
// 正引き(ドメイン -> IP アドレス)用。
zone “example.org” { // example.org ドメインについての定義
type master; // 他の DNS サーバを参照するのではなく、自分で
// DNS レコードを定義する場合は master。
// 他のサーバを参照する場合は slave
file “master/example.org”; // 利用するゾーンファイル。ファイル名は任意のものでよい。master 用。
// masters { 192.168.1.1; 10.0.0.10; }; // DNS レコード参照先マスタサーバ。slave 用。
};
// 逆引き(IP アドレス -> ドメイン)用。
zone “1.168.192.in-addr.arpa” { // 192.168.1.* 用。ドット区切りで逆転して、in-addr.arpa を付加する。
type master;
file “master/1.168.192.in-addr.arpa”;
}
次にゾーン設定ファイルです。ドメイン指定の部分では、最後にドットをつける形式(FQDN)にすることに注意します。これは FQDN 形式でないと後にドメイン名が続く(example.org のゾーン設定の場合、ns.example.org は ns.example.org.example.org.)と解釈するためです。
master/example.org:
$TTL 3600 ; Default TTL. 全てのレコードについて有効期間を何秒にするか。
@ IN SOA ns.example.org. postmaster.examle.org. (
; 第一パラメータはどのホストについてのレコードか、で @ は *.example.org の意味です。
; 第二パラメータは IN は Internet の意味です。常に IN にするものだと思っていていいんじゃないでしょうか。
; 第三パラメータはレコードの内容です。SOA は Start of Authority の意味で、ゾーン設定で最初に設定します。
; SOA レコードには後ろに二つパラメータと ( 〜 ) が続きます。
; ns.example.org が DNS サーバ, postmaster.example.org が
; 管理者宛メールアドレス(@ を . に置き換えたもの)です。
2006021714; Serial. 任意の数値でよいが、更新の必要の有無は
; この数値以下かで判別されるため、
; 更新の際はこの数値以上にする。
3600 ; Refresh (sec). 更新確認の頻度を何秒ごとにするか。
1000 ; Retry (times). 失敗時の試行回数。
86400 ; Expire (sec). 失敗したときに何秒後に破棄するか。
86400 ; Minimum TTL(sec).
)
IN NS ns.example.org. ; example.org, *.example.org の DNS サーバのドメインを ns.example.org にします。
IN A 192.168.1.11 ; example.org, *.example.org の名前解決結果を 192.168.1.11 にします。
ns IN A 192.168.1.2 ; ns.exmaple.org の名前解決結果を 192.168.1.2 にします。
www IN A 192.168.1.11 ; www.example.org の名前解決結果を 192.168.1.11 にします。
master/1.168.192.in-addr.arpa:
$ORIGIN 1.168.192.in-addr.arpa. ; 192.168.1.* についての設定であることを宣言
$TTL 3600
@ IN SOA ns.example.org. postmaster.example.org. (
2006021714 ; Serial
3600 ; Refresh
1000 ; Retry
86400 ; Expire
86400 ; Minimum TTL
)
IN NS ns.example.org. ; Primary DNS
IN NS ns2.exmaple.org. ; Secondary DNS (Optional)
; 以下 IP アドレスごとに固有で逆引き設定をする場合のみ記述する。
1 IN PTR root.example.org. ; 192.168.1.1 の逆引き結果
11 IN PTR www.example.org. ; 192.168.1.11 の逆引き結果
参考:
– ネームサーバーの設定
– bind9 設定
– ゾーンファイルの書き方について教えてください(@IT)
– ISC BIND(English)